弁護士への相談⑤

姉からの何の反応も無く4日が過ぎ、妻も引き連れて弁護士事務所へ出向く。

その弁護士事務所は、弁護士が代表弁護士を含めて6人いる事務所であった。通された部屋は10帖ほどの部屋で、弁護士それぞれに用意されている部屋という感じであった。

そこに現れたのが今回我々と4年もの間一緒に戦い、今では戦友とも思っている弁護士で32歳の若手弁護士である。

弁護士への相談などした事も無いし、そもそも弁護士と言う生物に会った事初めてである。

ただ、分かっている事は、1時間に5,000円取られていくということ、そして、質問内容が全然まとまっていないことである。

まずは簡単な自己紹介をし、とりあえず今までの経緯や遺言書、送付した内容証明などを見て頂いたり反応が無い事を伝えたところ、内容は大体把握していただだけたのか、弁護士からの質問が増えてくる。

弁護士に相談して分かった事は

1.公正証書遺言の無効を争う場合はかなり難しい事、

2.姉が遺言執行者となっており、いつでも遺産の処分(土地の売却や名義変更)が出来る事、

3.遺留分減殺請求をし相手が応じない場合は調停を申し立て、それでも解決できなければ訴訟となる事、

4.いきなり訴訟ではなく、家庭問題での争いは調停前置主義と言って訴訟の前に調停を一旦しましょうという司法上のルールがある事。

そこで重要なのは、弁護士は、依頼者である我々が目標とする希望を目指し、我々の利益を最大限守れるよう弁護活動をしてくれるという事だ。

今回の件で言うと、遺言書の無効を訴えるのか、遺留分減殺請求をするのか、何とか話し合い和解にするのかなど、さまざまな選択案がある。それを選ぶ事が出来るのは我々依頼人である。

っていうのは建前で、それまでに我々の行動で選べれない部分がある事を暗に教えてもくれるし、負ける可能性が高い場合は弁護士もやりたくないのが本音だろう。
例えば、我々が「遺留分減殺請求」を相手に通知している為、今回はそれでいきましょうかなど、実際は可能性のある分野に上手く誘導してくれた印象である。