早速メールにて弁護士より希望合意案が届く。
先日の打ち合わせの通りの金額や不動産の持分登記を求めた内容であった。
なお、この要望を相手方がのまないのであれば調停の継続は困難であると続けてある。
調停の継続が困難=訴訟である。
電話では弁護士は何も言っていなかったが、訴訟を見据えているという事であろう、我々もそれに異存はない、むしろ裁判で白黒付けたい気持ちが強い方だ。
そして案には、「被告が父の帳簿を開示せず、姉の都合の良い部分のみを用い、申立人(我々)の特別受益を主張されることは不公平感や不信感が募る」と書かれていた。
ようは、調停が不調となってしまうのは、姉が帳簿の開示を拒み公平な調停が継続出来ないという趣旨の意見をしたのである。
相手の悪い部分を突いて調停を不調にし、訴訟した際も出来るだけこちら側が有利になるように調停を締めくくりたいという事であろう。
早速弁護士へ連絡を入れ、内容はこれでOKを出す。
弁護士としては、この案を姉が認めなければほぼ100%調停は不調になり訴訟となるだろうとの事。
余談として、弁護士は調停の段階で意見書や書面等を提出する場合、相手方に「直送」という形で、裁判所とは別に同じ書面を相手に対し直接書面を郵送するらしいのだが、直送した際、姉の旦那より電話がきて、「書面を郵送するな馬鹿!!恥ずかしいだろうが!」と言われたそうだ。
弁護士も裁判する気マンマンである(笑)
話し声はいつも通り普通であったが、電話の向こうでは怒りのオーラが感じて取れた。
後日、予定通り調停は不調となったと連絡をもらう。
文面では短いと思われるだろうが、合意に至るはずもない調停を約8カ月もの間していたのである。
正直、互いに譲歩する意思が早々に無い場合は、調停前置主義というものは時間とお金の無駄であるという印象しか残らなかった。
以後訴訟へとつづく